本田秀夫先生による講演会を開催しました!
6月14日、鹿児島市のセンテラス天文館にて
精神科医の**本田秀夫先生(信州大学医学部教授、日本自閉症スペクトラム学会会長)
をお招きし、発達障害やグレーゾーン児の子育てをテーマにご講演いただきました。
本田先生の講演会は昨年に続き大変好評をいただき、
今年も多くの保護者や教育関係者、支援者の皆さまにご参加いただきありがとうございました★
講演では、発達障害のある子どもたちが感情的に不安定になる背景について、
「それは本人の特性そのものではなく、環境の変化による戸惑いが要因であることが多い」、また
クラス替えや担任の交代といった周囲の変化が、子どもたちに大きな影響を与えていることに
まず気づいてほしいと本田先生はお話されていました。
そして、「周囲に合わせようと特性を隠してしまう子どもほどストレスをため込みやすく、
うつなどのリスクが高まる」という事や、
かつて誤解されがちだった自閉スペクトラム症(ASD)については、
「共感性が低いのではなく、むしろ他者の感情を敏感に感じ取りすぎて疲れてしまうことがある」
と、最新の研究に基づいて説明されていました。
現在、発達障害やグレーゾーンの多くの子どもたちは通常学級に在籍していますが、
一律のカリキュラムが合わずに学校生活への適応が難しくなるケースも少なくありません。
本田先生は「多様な子どもたちが、それぞれの特性に合った方法で学べる環境づくりが必要」
と訴えられました。
また自立に向けては、自己決定力と相談力を育てることが重要であり、実践的な工夫も紹介されました。
最後に、支援者に向けて
「発達障害の人と社会との橋渡し役」としての役割が求められているとし、
「楽しみ方や感じ方が違うことを理解し、柔軟に支援する姿勢が不可欠」と締めくくられました。
今回の講演会を通じて、子どもたちの多様な特性を尊重し、
誰もが安心して学び、育つことができる社会づくりの大切さを再認識する大切な機会となりました!